The Beatles

 とあるラジオ番組から流れてきた1曲が、私の音楽指向を変えた。たまたま森高千里の番組を聞いていたときだった。森高千里はビートルズのファンで、その番組のコーナーで曲を流していた。耳から離れないメロディで、どういう歌詞なのか興味を持った。それが始まりだった。The Beatlesなら大丈夫と思い、私は思いきって13枚のCDセットを購入した。それ以来、1年間ひたすらThe Beatlesのみを聴き続けることになった。
 メロディよし、歌詞もよし、コーラスもよし、とにかく楽曲の素晴らしさが根底にあり、コーラスや楽器など数々のアイデアが入っている。初期から後期まで、音楽性が変化しつつも常に最高のアルバムを作り続けたところもすごい。飽きが来ないし、聴かなくなってもどこかで耳にする。一定期間間を置いても必ず戻ってくる。多分こんな感じで一生聴き続けるだろう。
 メンバーはジョン・レノン(ボーカル、リズムギター)、ポール・マッカートニー(ボーカル、ベース)、ジョージ・ハリスン(ボーカル、リードギター)、リンゴ・スター(ボーカル、ドラム)の4人である。彼らのサウンドにはプロデューサーのジョージ・マーティンが大きく関わっている。



Please Please Me
(1963)
★★★★★
 デビュー・アルバム。収録曲の大半がたった1日で収録された。初期の特徴である手拍子、ハーモニカがふんだんに取り入れられている。イギリスでは発売後約30週間もチャートの1位を独走し続けた。
1.「I Saw Her Standing There」”1,2,3,4!”から始まる、軽快な曲。
2.「Misery」出だしがいいし、サビのハモりもいい。
6.「Ask Me Why」私がビートルズに興味を持つきっかけとなった曲。
7.「Please Please Me」ハーモニカで始まり、コーラスも心地よい曲。
With The Beatles
(1963)
★★★★
 カバー曲で有名なものが多い。
1.「It Won't Be long」いきなりサビの唄いだしからアルバムが始まる。
2.「All I've Got To Do」ジョンのボーカルが冴え、バックのコーラスが盛り上げる。
3.「All My Loving」ポールによる、初期のなかでも名曲。
7.「Please Mister Postman」カーペンターズのヴァージョンでも有名だが、ビートルズヴァージョンはパワフルで良い。
9.「Hold Me Tight」のかけ合いコーラスには何故か切なさを感じる。
A Hard Day's Night
(1964)
★★★★★
 邦題はビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!。全曲Lennon/McCartneyのクレジットで、佳曲揃いである。1~3曲目のつながりが見事。
1.「A Hard Day's Night」アルバムの冒頭から「ジャーン」と度肝をぬくイントロ。
2.「I Should Have Known Better(邦題:恋する2人)」ジョンのハーモニカが特徴的。
3.「If I Fell(邦題:恋におちたら)」コーラスが見事。
12.「You Can't Do That」ベースが格好いいので必聴。
13.「I'll Be Back」アルバムのラストを飾る佳作。
The Beatles For Sale
(1964)
★★★★
 個人的にはかなり好きなのだが、地味なアルバムかもしれない。有名な曲としては「Mr. Moonlight」や「Eight Days A Week」があげられるだろう。
1.「No Reply」”This happened once before~”という唄いだしで始まる佳曲。
9.「Words Of Love」。バディ・ホリーの曲のカバーである。オリジナルに忠実にカバーしているということだ。すごく優しい感じがする。
11.「Every Little Thing」。やたらテンションが上がる曲。歌詞自体もテンションが上がるような内容だ。
Help!
(1965)
★★★★
 邦題は「4人はアイドル」。「Help!」や「You're Gonna Lose That Girl」などコーラスの見事な曲が多い。「Ticket To Ride(邦題:涙の乗車券)」もなかなかいい。
1.「Help!」数多い代表曲のうちの1つ。
3.「You've Got To Hide Your Love Away」アコースティックな佳作。
8.「Act Naturally」リンゴがボーカルで、ポールがコーラスをつけている珍しい曲。Anthologyで演奏しているところを観て、好きになった。
11.「Tell Me What You See」渋いが、気に入っている。
13.「Yesterday」ポールによる、あまりにも有名な曲。
Rubberr Soul
(1965)
★★★★★
 このアルバムが一番好き、ということにしている。「Michelle」「Girl」「In My Life」など、有名な曲が多く収録されている。コーラスがうまいと思わせる曲が多い。ジョージの曲は2曲収録されている。
1.「Drive My Car」1曲目はノリのいいナンバー。
2.「Norwegian Wood(邦題:ノルウェイの森)」シタールが使われている。
3.「You Won't See Me」ポールによるメロディのいい曲。
4.「Nowhere Man」は歌詞がいいし、三重唱も見事で味わい深い。武道館の公演で演奏されていたが、音質の悪いビデオで聴いてもも感動したのに、生で聴いたら卒倒するほどだったろう…
5.「Think For Yourself(邦題:嘘つき女)」ジョージの曲。
7.「Michelle」ポールによる名曲。
9.「Girl」ジョン特有の切ないナンバー。
11.「In My Life」は歌詞と曲調が合っている。いずれも感動を与えてくれる。
13.「If I Needed Someone」は、コーラスに特徴があるが、ベースも印象に残っている。この曲も武道館の公演で演奏されていた。
Revolver
(1966)
★★★
 このアルバムで、彼らの音楽はそれまでの単純明快なサウンドから完全に変貌を遂げた。このアルバムからついていけなくなった人も多いらしい。
1.「Taxman」ジョージの曲。 5.「Here, There, And Everywhere」ゴージャスなコーラスと、美しいメロディで全体的に優しい感じ。
Sergent Pepper's Lonely Hearts Club Band
(1967)
★★★★
 「歴史的名作」とよく言われる。ビートルズが仮想のバンドに扮するというコンセプトで作られた。最高の評価を受けているが、個人的にはあまり印象が強くない。
2.「With A Little Help From My Friends」リンゴのボーカル。歌詞がいい。 3.「Lucy In The Sky With Diamonds」ジョンの声が高くなっていて、幻想的な雰囲気を持っている。
4.「Getting Better」コーラスなどや手拍子など、結構凝っている。 9.「When I'm Sixty Four」将来のことを歌っているが、何だか懐かしい気持ちにさせる曲。
Magical Mystery Tour
(1967)
★★★
 代表曲は「Strawberry Fields Forever」「Penny Lane」。ジョンとポールの作風の違いがはっきりとでている。
3.「Flying」珍しくインストゥルメンタル。個人的にはかなり好きだ。
8.「Strawberry Fields Forever」歌詞が良かった。
The Beatles
(1968)
★★★★★
 2枚組。「ホワイトアルバム」が通称である。メンバー4人の曲を寄せ集めた感じになっている。そのためこのアルバムには多過ぎるほどの曲が詰まっているが、どれも素晴らしい。アコースティックギターの弾き語りの名曲(「Blackbird」「Julia」「Mother Nature's son」)が多いのも特徴だ。このアルバムで一番有名なのは「Ob-La-Di, Ob-La-Da」だろう。しかし個人的に好きなのは「Cry Baby Cry」「Sexy Sadie」等のDisk2の曲だ。
Disc1-4.「Ob-La-Di, Ob-La-Da」ラジオの英会話のオープニングで使われていて、いい曲だと思っていた。実際アルバム中一番有名かもしれない。
Disc1-11.「Blackbird」ポールの弾き語り。美しく優しいこの曲が弾きたくて、何回も練習した。なかなか弾けるまで続かないものだが、弾けるようになったくらいに、この曲が好きだ。
Disc2-5.「Sexy Sadie」バックコーラスの、”セークーシーィーセーェーディイーーーー”という部分がよい。1回目と2回目では長さが違っているような工夫もあって味わい深い。 Disc2-11.「Cry Baby Cry」ジョンの曲だが、優しいような、悲しいような、寂しいような気がする、不思議な曲。
Yellow Submarine
(1969)
★★★
 アニメのサウンドトラックになっている。その半分がオーケストラのみであり、しかも「Yellow Submarine」「All You Need Is Love」は他のアルバムにも収録されているため、アルバム独自の曲は少ない。しかし、その全てがなかなかにいい曲だったりする。
Abby Road
(1969)
★★★★★
 実質的に4人が作った最後のアルバム。後期の4人の状態から考えると、奇跡ともいえるほどのチームワークで作成された。前半はクオリティの高い作品が揃っており、後半はメドレーになっている。
7.「Here Comes The Sun」この曲もビートルズだったのか、と思った曲。癒される。
Let It Be
(1970)
★★★
 「Abby Road」より後に発表されたが、実際はそれよりも前に録音されていた。「The Long And Winding Road」「Let It Be」が有名な曲だ。
Let It Be... Naked
(2003)
★★★
Past Masters vol.1
(1988)
★★★★
 シングルのみの発売だった曲を集めたものである。vol.1では前期の作品を集めており、世界的なヒットを多く含む。シングルの寄せ集めと見ることもできるが、それでも名曲ぞろいであるため安心できる。「She Loves You」 「I Wanna Hold Your Hand」等。3重唱が素晴らしい「This Boy」「Yes It Is」はじっくりあじわえる曲だ。
Past Masters vol.2
(1988)
★★★★
 後期のシングル集。これまた世界的ヒットを多数含む。「Hey Jude」「Get Back」「Let It Be」等。
4.「Rain」ドラマーのリンゴ自身が自信を持っているだけあって素晴らしく、またポールのベースとのコンビネーションも抜群だ。
Live At The BBC
(1994)
★★★★
 ラジオ番組のためにライブ録音された曲である。オリジナル新曲の「I'll Be On My Way」収録。Buddy Hollyの「Crying, Waiting, Hoping」とGoffin/King作品の「Don't Ever Change」なんかが個人的にはいいと思う。
Anthology 1
(1995)
★★★
 25年ぶりの新曲”Free As A Bird”で幕を開けるAnthologyシリーズ。このアルバムではデビュー前の貴重なサウンドが聴ける。
Anthology 2
(1996)
★★★
 オープニングを飾るのは新曲「Real Love」。
Anthology 3
(1996)
★★★
 ジョージの弾き語り「Something」がお気に入りだ。
Yellow Submarine Songtrack
(1999)
★★★★
 全15曲。映画「イエローサブマリン」で使われた曲集である。初めてリミックス&デジタルマスタリングされたステレオ音源で聴くことができる。
Rare Live '62

★★
 家庭用レコーダーで録音されたため、音は非常に悪い。
Baby It's You
(1995)
★★★
Free As A Bird
(1995)
★★★
Real Love
(1996)
★★★
Live at the BBC Vol.2
(2013)

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John Lennon

ソロとしての曲では、「Imagine」が最も有名。
Best Selection

★★★
 ディスクにはなぜか「Beatles」の文字が…。まあそれはいいとして、やはり歌詞のほうで感動した。「Oh My Love」では”Oh my love for the first time in my life/My eyes can see”という美しい歌詞に出会えた。
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Paul McCartney

ビートルズ脱退後、ソロの作品も出したが、ウイングスを結成。ウイングス解散後はソロで作品を発表している。
All My Trials

★★
 ポールがジョンの曲“Help!”、“Strawberry Fields Forever”をライブで歌った模様が収録されている。もちろんそれ目当てで買った。歌詞を間違えているものの、感動すること間違いなしだ。ジョンの曲でありながらLennon/McCartneyとクレジットされている”Give Peace A Chance”も収録。
RAM

★★★★
 聴けば聴くほどメロディの良さがあじわえるアルバム。ポールらしいポップなアルバム。
Band On The Run

★★★★
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George Harrison

ジョージがいなくなったとき、日本のニュースを見てもなんとも思わなかった。しかし、BBCが伝えるニュースを見ると、なぜか涙が出てきた。
Brainwashed

★★★
遺作。
All Things Must Pass New Century Edhition
(2001)
★★★★
オリジナルは、ビートルズ解散後の1970年に発表。デジタル・リマスタリング、未発表曲収録。


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