山陰

・データ

期間:1998年5月2日〜4日

交通手段:自動車

5月2日

 12時頃起床。8時頃目は覚めていたのだが、起きれなかった。補講をさぼってしまった。13時半前に原付で実家に向かった。近くのガソリンスタンドで燃料補給しようと思って反対側の道へ向かったのが始まりで、かなり遠回りをするはめになった。結局14時頃でまだ家の近くを走っていた。

 ルートはもう何回目になるか分からない程走っている国道163号を使った。今回は163号で津まで行った。相変わらずの寄り道もせず休憩もせず、と一気に走った。

 実家には17時頃着いた。家族4人そろって焼き肉を食べた。せっかくの機会だからと、食べれるだけ食べた。サニーのカーナビをレックスに付ける作業を父親がしていたがうまくいかなかった。ナビゲーションの機能が使えず、GPSで現在地を知ることしかできなくなった。

 風呂に入った後、21時過ぎにレックスで実家を出た。とりあえず国道306号で亀山まで行った。ふと亀山城の横を通り過ぎると、多聞櫓がライトアップされていた。きれいだった。まさに亀山のシンボルにふさわしい。

 国道1号に入り、後は京都までそのまま走った。京都ではてきとうに走って国道9号に出た。国道9号で福知山を越えたあたりの休憩所で寝ることにした。たぶん2時頃だったと思う。順調に走れた。(98/05/03 22:28:33 記入)

5月3日

 7時半頃起床。5時頃にも目が覚めたが、まだ早いと思いもう1回寝た。経路は忘れたがとにかく天橋立へ行った。宮津側に駐車したのだが、ここで1番近い駐車場にしたのが響いて駐車料金何と1000円も取られてしまった。3時間1000円だ。

 まだ朝だったので人が少なく、てくてくと散歩をした。後で(というか今)ガイドブックを見てみると天橋立は全長3.6キロだそうだ。どうりで長すぎると思った。歩いて往復したわけだが、結構つらかったかもしれない。折り返しあたりで腹が痛くなりトイレに入ったから。途中磯清水という名水があったり試し切りの石などがあった。あと変わった形の松に名前がつけてあったりした。それにしても長かった。

 天橋立は最初から行くつもりではなかったからついでのようなものだ。鳥取に向かって車を走らせた。国道9号で鳥取砂丘に着いたのは昼頃だった。渋滞もなく快適だった。雨も降っていなく曇天だった。人はそこそこいたが混雑が激しいわけでもなかった。

 しかし砂丘は足跡だらけで美しいとはいえなかった。しかも車で寝たせいか体調がすこぶる悪かった。肺が何かおかしいような気がした。だから丘に登るのはきつかった。何とかがんばって丘に登ると日本海が見渡せてなかなかいい景色だった。少し道をはずれ人気のない場所へ行くと足跡も少なく風紋もある砂丘らしい感じがあった。やはり早朝に行けばもっと美しい光景が見られただろう。そういう機会があればいいが。

 さて次は鳥取城へ行った。二の丸の石垣を見た後そばにある仁風閣という洋館に入館した。鳥取城の古写真も展示されていた。鳥取城と洋館という対照的な配置には新鮮な感じがした。

 再び国道9号を走った。ウサギがワニを並べさせて上を渡ったという白兎海岸の側を通り抜けた。温泉に入ろうと浜村温泉や三朝温泉、関金温泉を走ったものの見つからなかったり決心がつかなかったりして結局素通りした。まあ帰りにすればいいと思った。

 経路はよく覚えていないが、三朝温泉、関金温泉に寄った関係で大山の南側を走った。だから国道482号だろうと思う。途中かなり濃い霧に襲われたりしてなかなかおもしろかった。最終的にはドライブが一番の楽しみなので、変わったコンディションで走れて結構満足した。

 米子に入ったのは夕方だった。国道9号を走っていると米子城がカーナビに表示され、国道沿いだったので寄ることにした。入り口の枡形が大きく立派だったが、暗くなりかけていたこともあり上には登らなかった。

 「どこに泊まるか」で結構悩んだ。松江まで行っても中途半端な時刻で、どうしようかと思ったが、その辺に道の駅でもあればそこにしようと走った。なかなか見つからず自然と出雲の方に向かっていた。結局行くつもりのなかった。出雲に着き、出雲大社近くの道の駅で寝ることにした。徒歩15分で、なかなかいい場所だと思った。(98/05/06 01:06:10 記入)

5月4日

 7時半頃起床。夢を見た。登場人物で覚えているのは、あのWさんとI君だ。もう1部分しか覚えていないが、I君と話していてWさんが結婚したことを知ってショックを受けていた。「まさかこの歳で親が許すはずがない」と言ったのを覚えている。まあ彼の性格からして冗談かもしれないが。まあどうせ夢のことだ。あと彼の背が異様に高くなっていて格好良くなっていた。

 夢は夢。徒歩で出雲大社まで行った。相変わらず体調は悪く、結構気力が要った。出雲大社は最初行くつもりがなかったので、まあ歩き回って帰ってきた。朝だというのにまあまあの人だった。

 さていよいよ松江城である。迷わず発見できたのだが、駐車場の空き待ちで30分程使ってしまった。さすが山陰で唯一天守閣の残っている城だ。駐車場には、いすゞのジェミニが駐車されていた。間近で見るのは初めてだった。運転席を見ると、計器類を覆う部分に何かごついものがついていた。これを見てジェミニに対する興味が増した。

 さて松江城には興雲閣というやはり洋館があった。入るかためらったものの無料だったので入館した。鳥取城の仁風閣と対照的だったのは、仁風閣が洋館の内部の装飾をメインに据えていたのに対し、興雲閣は展示物をメインにしていたことだ。内部は松江郷土館になっていて昔の教科書など松江の歴史が分かるようになっていた。

 いよいよ天守閣だ。外からは見えなかったが、本丸に入って初めてその威容を目にすることができた。全体的に黒く、武骨だ。どこかの子供が「幽霊屋敷みたい」と言っていたのが印象的だ。確かにそう見えなくもない。入場料は500円。ちょっと高いかもしれないが、内部はなかなか迫力があり、よかった。

 ちょっと前後するかもしれないが、ちょうど1年前に行った松本城を思い出した。連休中ということで、すごい人だった。天守閣に入るのに行列ができていた。松江城も行列はできないが似たような感じがある。山陰で天守閣が残っている城だから、人気があるのも無理はない。

 天守閣内部は暗かった。松本城もそんな感じだった。やはり展示物より内部の造りがメインになっているのだろう。展示物はあまり覚えていない。最上階からの眺めもまずまずだった。

 城の近くには小泉八雲旧居や記念館があったのだが、寄るのはやめておいた。人が多かったのと気力がなかったからだ。駐車場への帰りに工事をしているのを見つけた。看板を見ると、櫓か何かの復元工事だった。まだ着工したばかりで、完成は2年後ぐらいだ。何とも楽しみなことだ。これを見ても松江城が松江市で人気のある観光施設だということが分かる。

 また石垣の積み直しもされていた。最近城を訪れていて思うのだが、石垣の積み直しをされたものが非常に多い。まあ完成当時の姿はこんな感じだったのだろうというのもあるが、やはり崩れる危険があるのだろうか。(98/05/06 10:25:41 記入)

 城を後にし、国道9号で東に向かった。米子に入り、米子城の側を通り過ぎたときにせっかくだからもう1度寄っていくことにした。天守閣跡まではかなりきつい階段だった。だがその分眺めは素晴らしかった。

 後に残っている印象では松江城よりもよかった。人も少なく、天気は快晴。風が強かったものの米子市や中海を一望でき、眼下いっぱいに広がったその景色は今までの経験のなかでもそうはないものだった。まさかこんなに素晴らしい景色が待っているとは知らず、本当に寄っていってよかった。

 そんなわけで今回の旅では米子城が一番の思い出だ。さてこれからはいまいちな思い出が続く。米子から鳥取へ行く道が混んでいた。それまでも局所的に渋滞していて、結構ストレスがたまった。腹立たしいのは、とろとろとなかなか止まらず動き続けることだ。おかげで足の負担が大きく、最後のほうでは危険だが左足で操作していたほどだった。

 とはいえ日本海の眺めは素晴らしかった。海岸がきれいで、波がよく見えた。心がリフレッシュされた。結局温泉は寄らず、走り続けた。朝食を出雲大社付近でとろうと思っていたが朝が早かったので開いていない店が多く、残り物のパンを食べただけだった。それから昼食をとろうと思いつつ車を走らせ、昼を過ぎてまあまだいいかと思っていたら夜になっていた。

 途中で「今日はラーメンだ」と決めて食堂を探していたがなかなか見つからず、また見つかってもつい決心がつかず通り過ぎていった。そんなこんなで足が疲れたこともあり休憩が必要だったのだが走り続けた。米子で昼過ぎで、それから国道9号を走り続けた。渋滞を避けるため、国道173号で南下して国道171号に入り、茨木まで行った。

 たった今気づいたのだが、京都縦貫自動車道を走れば実家にもっと早く着けたかもしれない。当時見ていた地図は古く、亀岡付近のバイパスしか載っていなかった。カーナビでも気づかなかった。まあそれはいいだろう。おかげで茨木の家に寄ることができた。

 それにしてもまともな食事をしたのがようやく茨木だから、よく我慢したものだ。家を出て以来家から持ってきたパンだけで山陰を過ごしたことになる。現地の名物料理には興味がなく、純粋にドライブが目的のようなものだった。プラス城。ドライブと城だけで楽しい。また今回気づいたのは城の大きな魅力として景色があることだ。

 茨木の自宅に着いたのは23時頃だっただろうか。よくも米子から10時間も休みなしでドライブしたものだ。途中で泊まればもっとゆくりできたかもしれないが、車の中で寝るのはもうこりていた。軽自動車なので狭く、平らな場所で寝れないのがつらい。

 自宅でシャワーを浴び、23時半頃出て実家に向かった。自宅で泊まらなかったのは駐車できないからだった。こうして国道163号から名阪国道、国道1号、国道306号と1日で出雲から実家まで帰ってきた。くたくただったが事故もなくドライブも満喫でき、城にも行き、なかなかの旅だった。

 松江城に行ったことで全国で12ある現存天守閣のうち11行ったことになる。あとは弘前城だ。これは夏にでも実現するだろう。それにしてもカメラを忘れてしまったので写真はまったくない。行った証拠に撮っておきたかったがまあいいだろう。(98/05/06 23:12:32 記入)