琵琶湖

・データ

期間:1998年8月10日

交通手段:原付

コメント:以前からの計画を実行に移した。

8月10日

 3時頃起床。WWWで琵琶湖周辺の観光地を調べた後、準備等でもたもたして結局5時半に原付で家を出た。国道171号で京都まで行き、国道1号に入って大津まで行った。京都で1回目の給油をした。早朝のため空いているスタンドがないのではと心配したが、無事補給できた。

 大津からは国道161号で北上した。大津の坂本城の石碑を見つけたので、寄ってみた。公園になっていて、明智光秀の像が建っていた。遺構の石垣があるはずだったのだが、それらしい古い石垣は見つからなかった。10分ほど散歩して再出発した。しばらく進むと立派な寺が国道沿いにあったので気になって寄ってみた。

 確か何とか来迎寺だった。大津市の看板によると表門が坂本城の門だったそうだ。どっしりとした威厳のある門だった。だが本当に坂本城の門なのかは看板の説明だけでは信じることはできない。寺には森可成の墓もあった。

 再び北上し、高島町に入った。田園のなかに天守台があるという情報を手がかりに大溝城を探したが、いつのまにか通り過ぎてしまった。「何故だ」と思い、もと来た道を引き返した。するとまたしても通り過ぎてしまった。あせりつつももう1度引き返して進むと、三の丸跡の看板があったのでようやく見つけることができた。

 天守台(?)の石垣前の案内板を見ると、意外にも分部氏が入部していたことを知った。分部氏は伊勢国上野城主だった。案内板に「三重県河芸町」の文字があり、驚いた。まさか自分の故郷と縁のある地だったとは!だからといって高島町が河芸町に似ているかどうかは知らない。

 石垣は、あまり原型をとどめていないようだった。たやすく登ることができた。登るとそこは子どもの遊び場にちょうどいいようなスペースだった。ここでようやく朝食を取った。近くの中江藤樹の家やなんかにも寄ろうかと考えたが、時間の都合でやめにした。

 右手に琵琶湖を見つつ北上する。琵琶湖の北端付近はすばらしい景色だった。特に奥琵琶湖パークウェイはよかった。高い場所から見ると、琵琶湖の大きさがよく分かる。だいたい北端まで家から5−6時間かかった。

 国道8号に入り、しばらく進むと左手に賤ヶ岳古戦場への入り口を発見した。寄るべきか迷ったが、彦根で時間を取りたかったので止めにした。次の目標は小谷城だったのだが、地図で周辺の位置を確認するのが遅く、いつのまにか通り過ぎていた。

 やむを得ない。途中湖のほうの道に入り、長浜に着いた。一応長浜城歴史博物館を見てみたが、十数年前とあまり変わっていないように思えた。角の部分が(雰囲気的に)浮いている石垣もそのままだった。中には入る必要はないと思い、別の目的地に向かった。

 それは旧長浜駅舎だ。ちょっと疲れているので今日はここまでにする。(98/08/10 22:50:43 記入)やはり線路沿いにあった。入館料は100円だった。1階は待合室などが残されており、2階に鉄道の資料が展示されていた。こじんまりしているものの、駅舎は結構貴重なものらしい。

 次は彦根城だ。井伊直弼の家であった埋木舎(うもれぎのや)は月曜日のため休館だった。「原付なのに」と思いつつも駐車料金100円を払い、入城した。しかし、1000円も取られたのは痛い。入城料500円と、表御殿である博物館の500円だ。

 まず博物館に入ったのだが、いきなり自動ドアがあってびっくりした。展示物は…たいして印象に残っていない。能面の展示があったように思う。奥の方に部屋の展示があり、おそらくこの部分のみ復元なのだろう。

 階段を上がり天秤櫓まで行った。説明を読むと、石垣に後になって修復された部分があるということだった。確かに積み方が全然違う。彦根城を訪れるのは3回目だが、気が付いたのは初めてではないだろうか(ただ憶えていないだけかもしれないが)。

 次は太鼓門だ。周りの石垣には大きな岩が含まれていた。上の櫓の部分では全国の城の写真の展示があった。別段自分には関係のない展示だ。本丸では修復された天守と対面した。花頭窓が黒くなっており、地味になった印象もあるが、やはり美しい。

 内部は相変わらず昇りづらい急な階段だった。平日で人が少なかったからいいが、混んでいたらなかなか進まなかっただろう。内部は木ばかりで変化に乏しいようにも感じたし、狭かった。最上階からの眺めは素晴らしいとは思わなかった。窓が小さいうえに粗いとはいえ網が張ってあったからだ。

 天守を降り奥のほうに行くと、三重櫓がある。草が生えており、特に何もないためあまり目立たない存在だ。個人的にも外観はあまり好きではない。しかし熊本城の宇土櫓のように内部を公開してもらいたいものだ。

 あとは玄宮園や楽々園を見て回った。玄宮園から天守を望むとなかなかの景色である。改めて振り返ると佐和口多聞櫓、馬屋、天秤櫓、太鼓門櫓、天守、西の丸三重櫓、と遺構は多いが立派な門も欲しいところである。櫓門では太鼓門や天秤櫓があるので、表門の高麗門があればいいと思う。

 さて彦根で2回目の給油をした。163キロ走ったので、1リットルあたり50キロ程度だ。あとは湖岸付近を走り、大津まで行った。国道8号を避けたので車は少ないほうだったと思うが、やはり車に追い越されるのは気を使った。

 大津で道に迷った。少し勘違いをしてしまい、いつのまにか瀬田川沿いに走っていた。この時点で膳所城や義仲寺を過ぎてしまったと思っていた。引き返して瀬田唐橋を渡り、てきとうに走って国道1号に合流した。そのまま国道161号の分岐まで行き、この時点で琵琶湖1周は達成された。疲れもあり、分岐点を見落としていたこともあってあまり感動はなかった。

 あとは忠実に行きの道を通って19時30分頃家に戻ってきた。これで前々から実行しようと考えていたことが終わったので、達成感があった。(98/08/11 22:48:46 記入)


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